2020年4月 - 2023年3月
耐照射性セラミックスの表面ナノ構造観察による照射損傷メカニズムの解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
様々な酸化物セラミックス(LiNbO3, ZrSiO4, Gd3Ga5O12, SrTiO3等)について、高速重イオンを照射し、透過型電子顕微鏡で、照射損傷組織(イオントラックとヒロック) を詳細に観察した。その結果、LiNbO3, ZrSiO4, Gd3Ga5O12 は、イオントラックとヒロックともにアモルファス化していることが確認され、これらの材料は、耐照射性の低い「アモルファス化可能材料(Amorphizable materials)」に分類されることが確認された。一方で、CeO2やCaF2 などの蛍石型セラミックスは、耐照射性の高い「非アモルファス化可能材料(Non-amorphizable materials)」に分類されることが、我々のこれまでの研究で判明している。一般に、材料は、耐照射性の観点から2つの材料分類に区別されている。
しかし、当年度中に調べたSrTiO3及びNbドープしたSrTiO3は、2つの材料分類の中間的な材料であることが判明した。耐照射性を決定づける材料特性パラメータを特定することが、従来より問題となっていたが、本研究で耐照射性の異なる材料を系統的に調べていく中で、イオン結合性の強さ、結晶対称性の高さが、耐照射性を左右する材料特性であることが示唆された。
しかし、当年度中に調べたSrTiO3及びNbドープしたSrTiO3は、2つの材料分類の中間的な材料であることが判明した。耐照射性を決定づける材料特性パラメータを特定することが、従来より問題となっていたが、本研究で耐照射性の異なる材料を系統的に調べていく中で、イオン結合性の強さ、結晶対称性の高さが、耐照射性を左右する材料特性であることが示唆された。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K05389
- 体系的課題番号 : JP20K05389