久世 濃子

J-GLOBALへ         更新日: 18/03/16 23:33
 
アバター
研究者氏名
久世 濃子
 
クゼ ノウコ
eメール
noukobiglobe.jp
URL
http://www5f.biglobe.ne.jp/~nouko/
所属
国立科学博物館
部署
人類研究部
職名
日本学術振興会特別研究員
学位
博士(理学)(東京工業大学)

プロフィール

ボルネオ島の熱帯雨林で2000年からオランウータンの研究を行っています。現在の主な研究テーマは、大型類人猿の雌の繁殖生態で、出産間隔を調整するメカニズムを解明する為に、飼育下および野生下で、生理学、行動学、生態学、形態学など様々な手法を駆使して研究を行っています。
共同研究者らと、任意団体「日本オランウータン・リサーチセンター」を立ち上げ、オランウータンの調査研究の支援や、普及教育活動等にも取り組んでいます。

研究分野

 
 

経歴

 
2013年4月
 - 
現在
国立科学博物館 人類研究部 日本学術振興会特別研究員(RPD)
 
2009年4月
 - 
2013年3月
京都大学 野生動物研究センター 日本学術振興会特別研究員(PD)
 
2008年10月
 - 
2009年3月
京都大学 理学研究科 グローバルCOE研究員
 
2008年4月
 - 
2008年9月
京都大学 理学研究科 教務補佐員
 
2007年11月
 - 
2008年3月
京都大学 理学研究科 グローバルCOE研究員
 

学歴

 
1999年4月
 - 
2005年9月
東京工業大学 生命理工学研究科 
 
1995年4月
 - 
1999年3月
東京農工大学 農学部 地域生態システム学科
 

委員歴

 
2008年4月
 - 
現在
GRASP-Japan  幹事
 
2008年4月
 - 
2011年7月
NPO法人ボルネオ保全トラスト  理事
 

論文

 
Kanamori T, Kuze N, Bernard H, Malim TP, Kohshima S
Primates; journal of primatology   53(3) 221-226   2012年7月   [査読有り]
Kuze N, Dellatore D, Banes GL, Pratje P, Tajima T, Russon AE
Primates; journal of primatology   53(2) 181-192   2012年4月   [査読有り]
オランウータンの繁殖パラメーターに影響する要因を特定し、リハビリテーション事業の改善に資する為に、7ヶ所のリハビリテーションセンターの雌オランウータンの繁殖パラメーターについて調べ、飼育個体および野生個体と比較した。リハビリタントの初産年齢は10.6-14.7歳で野生および飼育個体より有意に若く、出産間隔は65.1-90.1ヶ月でスマトラの野生個体より有意に短かった。また乳児死亡率は18-61%で、スマトラの野生個体より有意に高かった。若い初産年齢と短い出産間隔は、給餌によって栄養状態が良...
久世濃子 ,川端裕人 ,山崎彩夏 ,金森朝子 ,テトロ・ペーター・マリム ,ヘンリー・ベルナルド
霊長類研究   27(1) 21-26   2012年   [査読有り][招待有り]
ボルネオ島ダナムバレー森林保護区で、野生のボルネオ・オランウータンの雌1頭が採食と巣作りの為に大量の枝を運搬した事例の報告。この個体はLithocarpus属の種子がついた大量の枝(5本以上)を肩にかけて運び,採食した後,巣材に使うことを2回繰り返した後,巣の中で就寝した。同じような行動は他の調査地では観察されていないが、同保護区では以前に1例報告があり、この行動は他個体から学んだ文化的行動である可能性が高い。
Arora N, Nater A, van Schaik CP, Willems EP, van Noordwijk MA, Goossens B, Morf N, Bastian M, Knott C, Morrogh-Bernard H, Kuze N, Kanamori T, Pamungkas J, Perwitasari-Farajallah D, Verschoor E, Warren K, Krützen M
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America   107(50) 21376-21381   2010年12月   [査読有り]
久世濃子,金森朝子,テトロ・ペーター・マリム,ヘンリー・ベルナルド,座馬耕一郎,郡山尚紀,森元梓,長谷川英男
The Journal of parasitology   96 954-960   2010年10月   [査読有り]
ボルネオ・オランウータンの寄生虫感染に関する基礎的な情報を得る為に、マレーシア領サバ州のダナムバレーに生息するPongo pygmaeus morioの糞分析を行った。25個体から得た73の糞サンプルから、Entamoeba coli、Entamoeba spp.と Chilomastix mesniliの嚢胞、Balantidium coliの嚢胞と栄養体、Trichurisの一種・円虫・Strongyloides fuelleborni・蟯虫の卵、およびStrongyloides sp...
金森朝子,久世濃子,ヘンリー・ベルナルド,テトロ・ペーター・マリム,幸島司郎
American journal of primatology   72 820-840   2010年9月   [査読有り]
ボルネオ島マレーシア領サバ州のダナムバレーの原生林で、野生のボルネオ・オランウータンの食物と行動を調べた。2005-2007年の調査期間中に2回の一斉結実が記録された。26頭のオランウータンについて合計1785時間の観察記録を収集した。1466サンプルの食物を同定し、調査地内の果実生産量を調べる為に落下果実センサスを行った。s採食時間に占める果実の割合は最も高い(60.9%)一方で、葉(22.2%)と樹皮(12.3%)が採食時間に占める割合は、オランウータンの他(亜)種P. abeliiと...
久世濃子,シンフォロサ・シパンクイ,テトロ・ペーター・マリム,ヘンリー・ベルナルド,ローレンシャス・アブ,幸島司郎
Primates; journal of primatology   49(2) 126-134   2008年4月   [査読有り]
ボルネオ島マレーシア領サバ州のセピロク・オランウータン・リハビリテーションセンターで半野生の雌のボルネオ・オランウータンの繁殖パラメーターを調べた。1967年から2004年の37年間に14頭の雌が合計28頭のコドモを出産した。乳児(0-3歳)死亡率は 57%であり、野生下・飼育下と比較しても非常に高い値である。出生性比は著しく雌に偏っていた(24/27が雌)。出産間隔は6年で、野生よりも短いが、飼育下とはよく似ている。平均初産年齢は11.6歳であり、野生下および飼育下よりも若い。高い乳児死...
久世濃子,テトロ・ペーター・マリム,幸島司郎
American journal of primatology   65(4) 353-376   2005年4月   [査読有り]
ボルネオ島マレーシア領サバ州のセピロク・オランウータン・リハビリテーションセンターと日本国内の動物園で、合計72個体のボルネオ・オランウータンの顔形態を分析し、発達的変化を調べた。我々は今まで報告されていない、顔形態における明確な発達的変化と性差を発見した。目と口の周りの皮膚の白い部分は3歳までは顕著だが、その後に急速に黒くなり、7歳までに消える。同時にまばらで短い頭髪が、密で長い頭髪に変化する。目と口のまわりの白い部分やまばらで短い頭髪は、「コドモ」の示すサインと考えられる。一方、雌では...

Misc

 
Richard Wrangham, Elizabeth Ross (eds.): Science and conservation in African forests: the benefits of long-term research
久世 濃子
50 287-289   2009年   [査読有り][依頼有り]
浅間茂著『フィールドガイド・ボルネオ野生動物-オランウータンの森の紳士録-』
久世 濃子
霊長類研究   22(1) 72-73   2006年
久世 濃子
霊長類研究   22(1) 51-56   2006年   [査読有り][依頼有り]
マレーシア・サバ州におけるオランウータンの調査と保護の現状
久世 濃子
霊長類研究   20(1) 77-80   2004年   [査読有り][依頼有り]

書籍等出版物

 
オランウータンってどんなヒト?
久世 濃子
朝日学生新聞社   2013年12月   
月刊しぜん 2012年1月号「オランウータン」
久世 濃子 (担当:共著, 範囲:解説、監修)
フレーベル館   2012年1月   
セックスの人類学(シリーズ来たるべき人類学1)
久世 濃子 (担当:分担執筆, 範囲:第3章「セックスをめぐる葛藤―オランウータンを中心に」)
春風社   2009年4月   
オランウータンの雌では、出産間隔が6~9年で哺乳類の中でも最も長く、雌が一生に産む子供の数はわずか4~8頭といわれている。一方雄では、二次性徴(頬の張出=フランジ、雌の2倍の大きな体)が発達している個体(フランジ雄)と発達が停止している個体(アンフランジ雄)の2つのタイプがいる。どちらのタイプも生殖能力はあるが、雌との関係は異なっており、フランジ雄は「ロングコール」と呼ばれる独特の音声を発して発情雌が自分のもとにやってくるのを待つ一方、アンフランジ雄は雌をつけまして、強引にセックスする。ま...

講演・口頭発表等

 
マレーシア国サバ州ダナムバレー森林保護区における野生オランウータンの長期調査 [招待有り]
久世 濃子
サバ協会   2013年3月20日   
果実生産量と栄養状態が野生ボルネオ・オランウータンの雌の妊娠に与える影響
久世 濃子
日本人類学会第66回大会   2012年11月2日   
東南アジアに生息する大型類人猿の一種オランウータンは、野生下での出産間隔が6~9年であり、霊長類の中では最長である。我々は、果実生産量の変動が雌の繁殖に与える影響を明らかにする為に、オランウータンの生息地の中で最も果実生産量が低い、と言われているボルネオ島北部で長期調査を行った。マレーシア領サバ州ダナムバレー森林保護区内の一次林2km2の調査地で、2005年3月~2011年12月に計75ヶ月間、オランウータンの直接観察および落下果実を記録した。6年間で雌5頭の7例の出産を確認したが、5頭中...
野生ボルネオ・オランウータン(Pongo pygmaeus morio)の雌の繁殖と一斉結実との関係
久世 濃子
日本哺乳類学会第28回大会   2012年9月22日   
一次林と二次林における野生ボルネオ・オランウータンの採食植物リストの比較
久世 濃子
第22回日本熱帯生態学会   2012年6月   
サル的子育てのススメ~出産・授乳・育児におけるヒトとサルの比較~ [招待有り]
久世 濃子
第25回神奈川母性衛生学会   2012年2月   
オランウータンの調査研究 [招待有り]
久世 濃子
2011年8月   世田谷区立緑丘中学校
「オランウータン」、皆さんも動物園やテレビでその姿を一度は見たことがあると思います。オランウータンはサルの一種ですが、じつはとても「変わった」サルです。例えばオランウータンでは、強いオトナの雄だけが顔が大きくなり、弱い雄は何十年も顔が小さなままで過ごします。そんなオランウータンのユニークな特徴を、ボルネオ島で撮影した映像と共にご紹介します。また、研究者になるまでの道のりや「研究者」という職業の大変さ、おもしろさについてもお話します。
リハビリテーションセンターの雌の繁殖パラメーター:高い乳児死亡率と若い初産年齢
久世 濃子
第23回国際霊長類学会大会   2010年9月   
セピロク・オランウータン・リハビリテーションセンターで自由生活をしているボルネオ・オランウータンの雌の42年間の繁殖パラメーター [招待有り]
久世 濃子
国際オランウータン保全ワークショップ   2010年7月   
セピロク・オランウータン・リハビリテーションセンターで自由生活をしている雌のボルネオ・オランウータンの37年間の繁殖パラメーター.
久世 濃子
第22回国際霊長類学会   2008年8月   
リハビリテーションセンター出身のオランウータンと野生オランウータンにおける社会交渉にみられる性差
久世 濃子
第21回国際霊長類学会   2006年6月   

担当経験のある科目

 
 

競争的資金等の研究課題

 
ヒト上科の妊娠・出産・授乳に母親の生育環境が与える影響の解明
日本学術振興会: 特別研究員(RPD)
研究期間: 2013年4月 - 2016年3月    代表者: 久世 濃子
野生オランウータンを対象とした社会的知性仮説の検証
日本学術振興会: 特別研究員
研究期間: 2009年4月 - 2013年3月    代表者: 久世 濃子
半野生オランウータンと野生オランウータンの社会行動における性差
日本霊長類学界: 国際学術研究助成
研究期間: 2006年 - 2006年    代表者: 久世 濃子
野生復帰過程におけるオランウータンの行動学的研究
一般財団法人自然環境研究センター 信託基金事業部: 公益益信託四方記念地球環境保全研究助成基金
研究期間: 2002年 - 2004年3月    代表者: 久世濃子
野生復帰過程におけるオランウータンの行動学的研究-視覚コミュニケーションを中心として-
住友財団: 環境研究助成
研究期間: 2002年 - 2004年    代表者: 久世濃子