2017年4月 - 2021年3月
エピジェネティクスで解く骨格筋萎縮抑制機構
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
本研究は、若年期における運動不足がその後の筋萎縮の生じやすさに影響を与えるとの仮説について検討した。若年期の運動不足は、安静時エネルギー代謝や筋重量に有意な変化を与えなかったが、その後に生じる筋萎縮を有意に亢進させた。その背景には、運動不足によって生じるヒストン脱アセチル化酵素4(HDAC4)や下流の遺伝子発現が関与している可能性がある。さらに若齢および高齢ラットに同様の不活動刺激を与えた結果、高齢ラットではHDAC4や下流のGadd45αの顕著な活性化が認められた。以上のことから、HDAC4をターゲットとした対抗策が、若年期の運動不足や加齢による筋萎縮の抑制には有効である可能性が示唆される。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K01765
- 体系的課題番号 : JP17K01765