共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年10月 - 2024年3月

強烈な台風下の海水面を通しての熱・運動量輸送機構の解明とそのモデル化

日本学術振興会  科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))  国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

課題番号
19KK0087
体系的課題番号
JP19KK0087
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
18,330,000円
(直接経費)
14,100,000円
(間接経費)
4,230,000円

台風など暴風下における海水面を通しての熱・運動量輸送機構を明らかにし,信頼性の高い輸送モデルを構築することは,台風の強度を正確に見積もるうえで極めて重要である.そこで本研究では,台風シミュレーション水槽を保有するロシアの海外共同研究者と協力し,高風速状態における海水面の砕波機構,および,砕波層を通しての熱・運動量輸送機構を解明し,台風下の強烈な砕波を伴う海水面を通しての熱・運動量輸送モデルを新たに構築することを目的とする.さらに,本モデルが台風強度予測に及ぼす効果について気象予測モデルを用いて検証を行う.本年度は,(1)九州大学応用力学研究所の大型風波水槽の稼働テストおよび気流分布や風波形状などの基礎データの測定を行った.(2)近畿大学設置の小型風波水槽において新たな運動量収支法の検証を行った.さらに,(3)最新の台風関連および気象予測モデルに関する文献調査を行った.特に,1および2の実験研究の結果,水面を通して輸送される運動量は風が吹き始めてからの距離(いわゆる吹送距離)によらない,という初期実験の結果が得られた.これらの研究実績の一部は,国内学会4件および国際会議2件にて報告する予定であったものの,新型コロナウィルス(COVID19)の影響により複数の学会発表が中止もしくは延期となった.また,2020年3月にはロシア渡航を行い,現地にて本研究プロジェクトに関する打ち合わせ及び初期の検証実験を行う予定であった.しかし,このロシア渡航も新型コロナウィルス(COVID19)の影響により中止することとなった.以上より,2020年2,3月は新型コロナウィルス(COVID19)の影響を多分に受けたものの,本年度の研究は概ね想定通りに進展した.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19KK0087
ID情報
  • 課題番号 : 19KK0087
  • 体系的課題番号 : JP19KK0087

この研究課題の成果一覧

論文

  3

講演・口頭発表等

  8