2016年4月 - 2020年3月
自然免疫系を標的とした急性期・晩期放射線性消化管症候群の治療戦略の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B)
消化管は放射線感受性が高く、癌治療で高線量の放射線に曝されると、急性期から晩期に渡って様々な障害が生じる(放射線性消化管症候群)。本研究では、当該疾患の病態形成に自然免疫が寄与するかを検証するとともに、同機構を標的とする薬剤の効果を評価した。結果として、晩期に起きる腸線維症について、好酸球が腸常在性の筋線維芽細胞を活性化して線維形成を促すメカニズムを明らかにし、好酸球除去抗体が有効な予防手段になることを示した。また、急性期に起きる口腔内粘膜炎では、Toll-like receptor 3 (TLR3)の活性化が潰瘍形成や炎症細胞浸潤の要因であり、TLR3阻害剤で症状を抑えられることを示した。
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- 課題番号 : 16K19148
- 体系的課題番号 : JP16K19148