MISC

2005年9月

緩衝材の鉱物学的長期変遷シナリオ

JNC TN8400 2005-020
  • 小田 治恵
  • ,
  • 佐々木 良一
  • ,
  • 本田 明
  • ,
  • Savage D.*
  • ,
  • Arthur R. C*

開始ページ
39
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

物質移動・化学反応解析によってセメント反応水の影響を受けた緩衝材の鉱物学的変化と特性変化の幅を評価するために、既往の知見に基づき、生起し得る複数の変遷経路を緩衝材の鉱物学的長期変遷シナリオとして抽出した。変遷の過程で生じる可能性のある二次鉱物について、人工バリアの化学的条件が長期にわたって大きく変化することに伴い鉱物の熱力学的安定性が変化すること(熱力学的平衡点が変化する)から、多様な系の特徴に応じて生成頻度が高いと判断された鉱物を抽出した。また変遷の過程では、熱力学的な影響だけではなく反応速度の影響を受けるため、速度論的なバランスにより出現する可能性のある準安定相についても考慮する必要があると考えた。この結果として、C-S-Hゲルや非晶質物質など短期間で生成可能な固相の生成、熱力学的に準安定な沸石の生成、安定な沸石、カリ長石、イライトの生成という複数の変遷経路を抽出した。そして、準安定な相が長時間にわたって存在する場合、準安定相から安定相へと変化する場合、並びに比較的短い時間で局所的な熱力学的平衡が達せられ安定相が生成する場合を想定し、それぞれにこれら変遷経路を対応させた緩衝材の鉱物学的長期変遷シナリオを作成した。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4027995

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