2021年4月 - 2025年3月
看護師の多重課題遂行能力を獲得・向上するための教育プログラムの開発と有用性の検証
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
昨今、医療の高度化、在院日数の短縮化などを背景に看護師の業務量が増加し、限られた時間の中で適切かつ効率的に看護ケアを提供することが求められるなど、看護師は「多重課題」への対応を余儀なくされている。また、看護師が多重課題を適切に対応できないことによる、患者に提供するサービスの質が低下すること、患者の安全性が損なわれることが問題視されるなど、看護師の多重課題遂行能力の獲得・向上は喫緊の課題であるといえる。
一方、看護師の多重課題遂行能力に関する研究は限定されており、臨床の現場で中心的な役割を担う、熟練看護師に着目した研究は少ない。
本研究では、1)熟練看護師の多重課題の実践をもとに、多重課題遂行能力尺度を開発し、2)開発した尺度を用いた看護師の多重課題遂行能力に関連する要因を検討する。その後、3)関連要因を考慮に入れた教育プログラムを検討し、4)開発した教育プログラムの有用性の検証を行うことを目的としている。
令和3年度は、目標の1)に該当する多重課題遂行能力尺度の開発に注力し、日本看護協会の作成したクリニカルラダーⅣ以上に準じる看護師へのインタビュー調査を行い、看護師の多重課題遂行能力尺度開発のための尺度項目案の抽出を実施した。なお、クリニカルラダーとは、あらゆる施設や場で活動可能な看護師の育成・教育支援、継続性の強化のため、個々の看護師が所属する施設の枠にとどまらず、全国レベルで共通して活用可能な指標として日本看護協会により開発されたものである。
令和4年度には、抽出した尺度項目案の精選を行ったうえ、質問紙調査を実施し、多重課題遂行能力尺度の開発を完遂する。
一方、看護師の多重課題遂行能力に関する研究は限定されており、臨床の現場で中心的な役割を担う、熟練看護師に着目した研究は少ない。
本研究では、1)熟練看護師の多重課題の実践をもとに、多重課題遂行能力尺度を開発し、2)開発した尺度を用いた看護師の多重課題遂行能力に関連する要因を検討する。その後、3)関連要因を考慮に入れた教育プログラムを検討し、4)開発した教育プログラムの有用性の検証を行うことを目的としている。
令和3年度は、目標の1)に該当する多重課題遂行能力尺度の開発に注力し、日本看護協会の作成したクリニカルラダーⅣ以上に準じる看護師へのインタビュー調査を行い、看護師の多重課題遂行能力尺度開発のための尺度項目案の抽出を実施した。なお、クリニカルラダーとは、あらゆる施設や場で活動可能な看護師の育成・教育支援、継続性の強化のため、個々の看護師が所属する施設の枠にとどまらず、全国レベルで共通して活用可能な指標として日本看護協会により開発されたものである。
令和4年度には、抽出した尺度項目案の精選を行ったうえ、質問紙調査を実施し、多重課題遂行能力尺度の開発を完遂する。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K10588
- 体系的課題番号 : JP21K10588