2020年4月 - 2023年3月
排尿画像データベースの構築と深層学習による排尿量推定
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的である泌尿器系の治療や診断に役立てるための画像による手軽な尿量計測(ウロフロメトリー)の実現のために、2021年度は本来は深層学習用の画像データベースのために実排尿データの計測を予定していたが、コロナ禍のため実験の実施が不可能であったため、実験データ収集の環境改善を中心に行った。計測時には実排尿の量を機械学習の教師データとして収集する必要があるが、通常の便器に普段通り排尿してもらうことを前提としているため、便鉢の溜水場に蓄尿することもそれをウロフロメータで測定することもできない。そのため、排尿前後の体重の変化量を排尿量(質量から比重を考慮して体積を計算)とみなすことで実験データの取集を行うが、そのデータの信頼性を保証するために、ユーリパンを使ったデータ収集を試みた。そのためには、測定画像内にユーリパンがあることでこれまでのアルゴリズムに弊害は出ないか、ユーリパンの着脱およびその重量測定は効率的に行えるかを確認する必要があり、そのモデルの作りこみと評価検証を行った。その結果、補高便座内に搭載した測定カメラおよび照明において、その位置・角度・分好感度などン面からもユーリパン自体の輝度値と排尿領域の輝度値は差分が取れる程度あり、特に問題が生じないことが判明した。以上より、今後の測定実験は重量計による排尿前後の体重変化ではなく、ユーリパンを用いた総排尿量を教師データに用いることとした。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K12731
- 体系的課題番号 : JP20K12731