2007年 - 2008年
ITを利用した実世界指向の学習環境デザイン
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
「理科離れ」と呼ばれる理科や科学に対する若い世代での興味・関心の薄れの問題に対して、筆者はサイエンスコミュニケーションのアプローチから問題解決のための試みを行った。サイエンスコミュニケーションとは、最先端の科学を市民へ紹介し、理解を促すことで社会全体の科学への理解促進を目的とした活動を指す。近年、博物館や科学館などの文化施設、さらには野外学習の場では、ITを利用したサイエンスコミュニケーションを支援する試みが盛んに行われている。筆者は、自然や理科に楽しみながら親しむことができ、真正性がある学習の場として水族館の教育的価値に着目し、水族館におけるITを利用した学習環境デザインを行った。神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館と共同で、携帯端末を利用した映像ナビゲーションシステムのアプリケーションを開発し、2008年5月3日から6日の4日間にわたって来館者に対して実証実験を行った。システムの利用後に、満足度や操作性、内容やネットワークに関する質問紙調査を行った。質問紙調査の結果から、システムの操作性やコンテンツに対して好意的評価を得た。特に「システムが観察に役立った」、「システムによって知識が深まった」など、学習効果に関する質問項目に肯定的に回答した利用者数に有意な差を確認することができた。その他、利用者の会話によるプロトコル分析から、利用者の観察行動の特徴を抽出した。利用者は端末のディスプレイを他者と共有することで相互的な気づきを促進していることが分かった。実証実験中にアクセスの集中などにより、ネットワークの接続に問題が発生したことがあったため、この点は今後の課題である。
- ID情報
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- 課題番号 : 07J03652
- 体系的課題番号 : JP07J03652
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
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7TH INTERNATIONAL TECHNOLOGY, EDUCATION AND DEVELOPMENT CONFERENCE (INTED2013) 2013年 IATED-INT ASSOC TECHNOLOGY EDUCATION A& DEVELOPMENT
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Mediakasvatus.nyt seminaari 2009年12月
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日本教育工学会第25回大会 2009年9月19日
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第6回子ども学会議 2009年9月13日
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情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) 2008年12月13日 一般社団法人情報処理学会
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日本教育工学会第24回大会 2008年10月11日
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10th International Conference on Human-Computer Interaction with Mobile Devices and Services (Mobile HCI) 2008年9月
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International Symposium on Glocal Environmental Education (GEE 2008) 2008年7月
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デザイン学研究. 研究発表大会概要集 2008年6月20日 日本デザイン学会
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6th Annual Hawaii International Conference on Education 2008年1月
Works(作品等)
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2007年 - 2008年 その他
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2007年 - 2008年 その他
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2007年 教材
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2007年 教材