3Dレーザースキャナーを用いた山地森林の土砂生産量と放射性セシウム流出量の推定
日本地球惑星科学連合2015年大会
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- 開催年月日
- 2015年5月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 千葉
- 国・地域
- 日本
福島県阿武隈山地からの放射性セシウム流出量の評価を目的に、同山地内の治山ダムに堆積した土砂量を3Dレーザースキャナーにより計測した。対象の治山ダムは、阿武隈山地中央部に位置する河谷にあり、流域は広葉樹とスギの針広混交林である。2013年8月29日と2014年12月3日に、3Dレーザースキャナーを用いてダム堤体の上流側の地表面を計測した。得られた高密度な点群データから地表面をモデル化し、2時期の地表面モデルの高低差を求めることにより、堆積土砂量の変化を算出した。計測の結果、15か月間での堆積土砂の増加量は0.5m$^{3}$であった。治山ダムの流域面積が2.1haであることから、治山ダムの流域における侵食深は約0.02mm/年となる。塚本(1998)による草地・林地の地被別年侵食量10$^{-1}$$\sim$10$^{-2}$mm/年とほぼ同程度の結果であった。また、本調査地における深度5cmまでの土砂の放射能濃度から、15か月間に治山ダム上流の河谷から流出した放射性セシウムはCs-137: 200MBq、Cs-134: 80MBq程度と推定された。