共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

火災による熱履歴を受けた鋼・コンクリート合成桁橋の疲労耐久性

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K04673
体系的課題番号
JP20K04673
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

日本の大都市圏を支えている交通ネットワーク網に甚大な影響を与える災害リスク,特に,橋梁火災に対して,火災による熱履歴を受けた橋梁の安全性について総合的な評価方法については構築されておらず,損傷状況や安全性について適確に判断がなされていないのが現状である.
そこで,研究代表者は,橋梁火災に対して,本学の八幡工学実験場・構造実験センターの設備での実験や解析ソフトを活用して研究を遂行してきた中で,建設頻度の高い鋼・コンクリート合成桁(以下,合成桁と略記)を対象に,火災による鋼桁および鉄筋コンクリート床版内の受熱温度把握や桁の耐荷力に関して評価を行ってきた.そこで,本研究では,後に重要となる交通を再開した際の力学特性,特に,火災の熱により亀甲状のひび割れが生じるなどの損傷が見られる鉄筋コンクリート床版を有する合成桁の疲労耐久性に関して新たに解明することを目的としている.
令和3年度は,主に,令和4年度に実施する合成桁供試体2体の検討を行った.供試体のサイズは,支間長:7.0m(桁長:7.3m)で,その中央4.0mを加熱範囲とする.断面検討の後,熱伝導解析を実施し,加熱温度に対する鋼桁,コンクリート床版内ならびに頭付きスタッド(特に,幹部)の受熱温度の推定を行った.そして,桁を製作する企業にてコンクリート内部に配置する熱電対とひずみゲージの貼付を行い,コンクリート打込みを行い,現在,本学の八幡工学実験場/構造実験センター・耐火実験棟内にて自然乾燥中である.
あと,別途,頭付きスタッドの軸径19mm,加熱温度:常温,300℃,500℃ならびに700℃,加熱時間:30分,90分でずれ止めの静的押抜きせん断試験を実施し,最大せん断耐力とずれ定数のデータ蓄積を行った.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K04673
ID情報
  • 課題番号 : 20K04673
  • 体系的課題番号 : JP20K04673