2020年
勤労者の食費と食事摂取状況との関連
栄養学雑誌
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- 巻
- 78
- 号
- 5
- 開始ページ
- 188
- 終了ページ
- 197
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
【目的】勤労者を対象とし、食費に関わる指標として等価食費とエネルギーコストを用い、これらの指標と栄養素等摂取量、食品群別摂取量、調理形態別料理摂取頻度との関連を検討した。【方法】静岡県西部にある事業所の従業員3,083名に自記式質問調査票および食物摂取頻度調査票を配布し、2,382名から回答が得られた(回収率77.3%)。性・年齢および食物摂取頻度調査票が有効であった2,160名を解析対象とした。等価食費(円/月)とエネルギーコスト(円/1,000kcal)を三分位で分け、栄養素等摂取量との関連を共分散分析、食品群別摂取量との関連をKruskal-Wallis検定、調理形態別料理摂取頻度との関連をχ2検定を用いて検討した。【結果】等価食費低群と比較して高群では、たんぱく質やビタミン、ミネラル類、食物繊維摂取量が多かった。また、穀類摂取量は少なく、野菜類、魚介類等の摂取量は多かった。エネルギーコスト低群と比較して高群では、炭水化物摂取量が少なく、一方、銅以外の栄養素等摂取量は多かった。また、穀類摂取量は、高群ほど少なく、その他すべての食品群別摂取量は、高群で多かった。また、両指標とも、白飯摂取頻度は高群で少なかった。【結論】勤労者において等価食費やエネルギーコストが高い者は、穀類摂取量や白飯摂取頻度が少なく、野菜類や魚介類摂取量が多いことが示唆された。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0021-5147
- eISSN : 1883-7921
- 医中誌Web ID : 2021051216