MISC

2017年

ポット試験における地下灌漑の処理時期および降水量が秋播きタマネギの生育・収量に及ぼす影響

園芸学研究
  • 中野 有加
  • ,
  • 岡田 邦彦
  • ,
  • 佐々木 英和

16
4
開始ページ
421
終了ページ
434
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.2503/hrj.16.421
出版者・発行元
一般社団法人 園芸学会

<p>水田転換畑における地下水位制御システム(FOEAS: Farm-Oriented Enhanced Aquatic System)の灌漑機能の活用を想定し,秋播きタマネギの異なる生育時期および降水量下における地下灌漑の生育および収量への影響を明らかにした.雨よけハウス下で2種類の土壌(黒ボク土と灰色低地土)を詰めた大型ポットを用いて試験した.地下灌漑処理は,付設タンクの水位を地表下–30 cmに設定して自動で給水した.秋播きタマネギの本圃生育期間のうち,収穫直前を除く全期間,前期,中期,後期に少雨条件(平年並み降水量の25%相当の地表灌水量)でそれぞれ地下灌漑処理を行った.地下灌漑を行わず,地表灌水量を平年降水量の25%とした場合と比べると,地下灌漑処理によって土壌水分吸引圧が低く維持され,タマネギの葉の成長が旺盛となった.地下灌漑の処理時期については,両土壌とも全期間にわたり地下灌漑を行った場合に最も鱗茎重および球径が大きく,鱗茎肥大期に当たる後期の処理がこれに次いだ.黒ボク土は灰色低地土よりも地下灌漑処理による生育量の増大効果が大きかった.多日照の年度は,平年並み降水量の50%あるいは100%相当の地表灌水だけを行った場合よりも,平年並み降水量の50%あるいは100%相当の地表灌水に加えて収穫直前を除く全期間に地下灌漑を行うことで,鱗茎重が増大した.鱗茎肥大期に基準蒸発散量が平年よりも10 mm以上も多かった年度では,鱗茎重および球径に対する地下灌漑による向上効果が大きかった.従って,秋播きタマネギ栽培において,生育時期や降雨条件に応じて地下灌漑を行うことによって干害を回避し,タマネギの収量を向上できると考えられた.</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2503/hrj.16.421
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130006300692
CiNii Resolver ID
http://ci.nii.ac.jp/nrid/9000378126718

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