論文

2012年7月31日

キャベツの品質比較試験におけるサンプリング方法, および化成・有機質肥料連用試験での応用

日本食品保蔵科学会誌 = Food preservation science
  • 國久 美由紀
  • ,
  • 徳田 進一
  • ,
  • 村上 健二
  • ,
  • 浦上 敦子
  • ,
  • 相澤 証子
  • ,
  • 中野 有加
  • ,
  • 岡田 邦彦
  • ,
  • 東尾 久雄

38
4
開始ページ
201
終了ページ
210
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本食品保蔵科学会

化成肥料および堆肥施用がキャベツ品質に及ぼす影響について,可能な限りサンプリング誤差を排除した比較を行うために,成分分析に用いる個体の分割部位,圃場からの抽出個体球重および処理区間の生育差が品質に及ぼす影響について検討した。その結果,キャベツでは8分割しても中肋や葉が均等に分布していないため,特に硝酸分析では使用する分割部位を統一する必要があることがわかった。また,11作目においては,球緊度,還元型アスコルビン酸,硝酸など,球重と相関のある品質が多く,圃場からの個体サンプリングの際には,処理区の代表的な個体のみならず,球重の等しい個体も抽出する必要性が再確認された。生育の異なる2つの堆肥処理区間では,球重の等しいサンプルを選べば,調査した大部分の品質項目では同等の結果が得られたことから,化成区と堆肥区の品質比較において両処理区の生育量を揃える必要性は低いことがわかった。これらのサンプリング方法を用いて,連用11作目および15作目の連用圃場において施肥条件間で品質比較試験を行ったところ,球重の異なる代表的な個体については,堆肥施用により球形指数は高く,球緊度は低くなり,年次によっては乾物率と還元型アスコルビン酸が高く,硝酸含量が低くなった。しかし球重を統一すると,有意差が得られたのは球形指数,球緊度および硝酸含量のみであり,硝酸含量については年度で再現性は得られなかった。以上より,堆肥施用がキャベツ品質に与える影響は限定的で,生育期間中の気象環境など,施肥以外の条件に大きく左右されると言える。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10030964049

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