介護保険施設における急変時対応の看護師の実態を明らかにするために文献検討を行った。データベースとして医学中央雑誌Web版(Ver.4)を使用した。検索対象期間は介護保険法が施行された2000年から2013年11月迄とし、文献は原著論文に限定して選定した。検索キーワードは「介護保険施設」と「急変」「救急」「緊急」を掛け合わせて検索した。208件が抽出され、原著論文に絞り込み検索を行った結果75件が抽出された。さらに「看護」で絞り込むと21件となった。その中から介護保険施設における看護師に関連していることも選択基準として選定し、12件を分析対象とした。選定された文献を研究目的、対象、方法、結果および課題の視点で整理した結果、看護師の急変対応時に関連した四つの内容「ケアの実際」「教育・研修ニーズ」「ストレス・困難」「業務自己評価」があることが示された。介護保険施設の看護師は緊急時の経験の割合が多く、緊急時の研修ニーズが高いことが分かった。