2021年4月 - 2024年3月
アメーバ細胞の中ではたらく直動回転変換ダイナミクス
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
最近、応募者らは、魚類表皮細胞ケラトサイトは、細胞体の周囲にストレスファイバをラグビーボールの縫い目に沿うように複数配列させ、そのラグビーボールを車輪のように回転させるというユニークなアメーバ運動様式をもつことを発見した。ストレスファイバは直線的な収縮運動しかできない。本研究の目的は、ストレスファイバの直線的な収縮運動がどうやって回転運動に変換されるのかを解明することである。様々な人工的な移動体において直動-回転変換機構は重要な役割を担っているが、一世紀以上の歴史のあるエンジンでさえ、ピストンの直線運動の回転への変換にはクランクシャフトのような複雑な機構を要する。生物には人工機械に無いやわらかいという特性がある。本研究では、ストレスファイバの収縮によりやわらかい細胞質が変形することで直動-回転変換を行っているという仮説を立て、顕微鏡観察と機械モデル製作という生物学・工学的手法を組合わせて仮説を立証する。本研究の成功は、近年注目を集める生物模倣による移動体のソフトロボットへの応用展開が期待できる。
今年度は、上述の仮説を実証するために、やわらかい弾性材料を用いて細胞体を模した機械モデルのプロトタイプを製作した。やわらかい弾性材料を細胞体、電気を流すと収縮するコイルをストレスファイバと見立てた。やわらかい変形可能な円筒状の弾性材料にコイルを埋め込み、コイルに電流を流したところ、コイルが収縮し機械モデルが動くことを確認できた。
今年度は、上述の仮説を実証するために、やわらかい弾性材料を用いて細胞体を模した機械モデルのプロトタイプを製作した。やわらかい弾性材料を細胞体、電気を流すと収縮するコイルをストレスファイバと見立てた。やわらかい変形可能な円筒状の弾性材料にコイルを埋め込み、コイルに電流を流したところ、コイルが収縮し機械モデルが動くことを確認できた。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K15055
- 体系的課題番号 : JP21K15055