2018年4月 - 2021年3月
科学アカデミー財務会計記録資料と18世紀における学者の「自律」論
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は18世紀フランスにおける科学研究への投資の実態とその思想史的背景について、パリ王立科学アカデミーの財務会計記録資料を中心に調査することである。 令和元年度前半には、昨年度投稿した学者の「自律」問題に関して科学アカデミーのelogeを分析した論文がDix-huitieme siecle誌に掲載された。同論文の内容は研究課題16H01907により先鞭を付けた上に、本科研の調査内容を加えたものであった。7月には前年度の調査をもとにエディンバラで開催される国際18世紀学会にて成果発表を行った。
1月には本科研プロジェクトの企画として「王立アカデミー史研究会」を開催し、科学アカデミーの摂政時代の財務状況について研究を進めている若手研究者、小風綾乃氏(お茶の水大学大学院)と美術アカデミーに詳しい栗田秀法氏(名古屋大学)を招聘して専門的知見の共有を行った。小風氏からの情報提供で1699年から1758 年の財務会計記録調査について概要が把握出来た。
3月にはフランスのパリで文献調査を行い、それまで死角となっていた国立図書館の手書き文書群の中に散逸した科学アカデミーの財務関係資料を発見することができた。また、モンペリエ大学のジャン=ピエール・シャンドレール氏とオンラインで打ち合わせを行い、科学アカデミーと碑文・文芸アカデミーの比較について助言を得た。ただし、この滞在中に新型コロナウィルス感染症が同国内で拡大し、調査旅行日程の半分のところで研究調査のため必要な図書館、文書館へのアクセスが断たれてしまった。そのため、予定されていた調査の一部が行えなかった。また、本年度中に投稿論文を用意する予定であったが、帰国後はコロナウィルス関連の対応に忙殺され、十分に進まなかった。
1月には本科研プロジェクトの企画として「王立アカデミー史研究会」を開催し、科学アカデミーの摂政時代の財務状況について研究を進めている若手研究者、小風綾乃氏(お茶の水大学大学院)と美術アカデミーに詳しい栗田秀法氏(名古屋大学)を招聘して専門的知見の共有を行った。小風氏からの情報提供で1699年から1758 年の財務会計記録調査について概要が把握出来た。
3月にはフランスのパリで文献調査を行い、それまで死角となっていた国立図書館の手書き文書群の中に散逸した科学アカデミーの財務関係資料を発見することができた。また、モンペリエ大学のジャン=ピエール・シャンドレール氏とオンラインで打ち合わせを行い、科学アカデミーと碑文・文芸アカデミーの比較について助言を得た。ただし、この滞在中に新型コロナウィルス感染症が同国内で拡大し、調査旅行日程の半分のところで研究調査のため必要な図書館、文書館へのアクセスが断たれてしまった。そのため、予定されていた調査の一部が行えなかった。また、本年度中に投稿論文を用意する予定であったが、帰国後はコロナウィルス関連の対応に忙殺され、十分に進まなかった。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K00255
- 体系的課題番号 : JP18K00255
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
1-
Journée d’étude à distance. Financer les sciences au tournant des XVIIIe et XIXe siècles 2021年11月24日