2014年12月
帝王切開後の母乳育児の実際
兵庫県母性衛生学会雑誌
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- 巻
- 23
- 号
- 23
- 開始ページ
- 39
- 終了ページ
- 42
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(その他学術会議資料等)
- 出版者・発行元
- 兵庫県母性衛生学会
地域の母乳育児相談室を訪れた帝王切開後の母親3名を対象に、帝王切開後の母親の入院中から産後1ヵ月迄の母乳育児経験を明らかにするための半構成的面接法によるインタビュー調査を実施した。インタビュー内容の逐語録を作成し、語りを事象ごとに区切り、コード名をつけ、カテゴリー化を行った。それを時系列にならび直し、経験のプロセスに沿って記述した。対象者はインタビュー時、産後6ヵ月から10ヵ月であった。分析の結果、帝王切開後の母親が、帝王切開後の処置や母体の疲労回復優先という病院の方針で、早期母児接触や母児同室ができておらず、児に会えなかったという思いを持っていることが分かった。「母乳育児の開始が遅れた」ことや「母児のペースで授乳ができなかった」ことが影響した結果として、「ミルクか搾母乳の補充」を必要とし、「母乳育児をやっていけるかどうか、という不安」を生じることとなっていた。3人の対象者はそれぞれ母乳育児を続けるための対処行動をとっていた。
- ID情報
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- 医中誌Web ID : 2015252227