2019年4月 - 2022年3月
無毒で豊富な元素で構成される新規硫化物熱電素子の創製
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
従来のBi-Teに代わる熱発電材料として希少元素や有毒元素を含まない三硫化二銅スズ(Cu2SnS3: CTS)に着目し,イオン半径の大きな等電荷元素(銅と同族の銀)を少量添加することで格子に圧力を掛け(化学圧力),熱電性能の向上を目指した.当初,銀を添加することで電気伝導率が低下し,その結果,熱電性能は向上しなかった.そこで,銀の添加量の最適化を試み,原料Ag/(Cu+Ag)比は0.01程度で十分なことがわかった.さらに,銀やインジウムの添加量の異なる原料を混合し焼結することで電気伝導率の向上を実現し,最終的に300℃で性能指数ZT約0.3を得ることができた.
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- 課題番号 : 19K04362
- 体系的課題番号 : JP19K04362