当院腫瘍内科外来に通院中の癌患者で実習協力経験のある18名と、実習で癌患者を担当した経験のある学生35名、腫瘍内科医師9名にアンケートを行い、学生に対しては「患者への説明経験があるか」「説明内容を患者が信頼していると思うか否か」「実習で精神的負荷を感じたか否か」、患者に対しては「学生の説明を信頼しているか」、医師に対しては「学生の説明を患者が信頼していると思うか」「実習中の学生に守秘義務違反や不適切な言動はなかったか」などについて尋ねた。結果、学生は自分の説明を患者が「信頼していると思う」と答えた割合が78%であったのに対し、患者は「信頼していない」の割合が56%を占めた。実習中に精神的負荷を「感じた」と答えた学生は69%であった。医師のうち学生の説明を患者が「信頼していると思う」と答えたのは76%で、守秘義務違反や不適切な言動については全員が「なかった」と回答した。