2019年4月 - 2022年3月
急性期病院におけるフレイルおよび高齢者の総合的アセスメントに関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
名古屋大学医学部附属病院にて、75歳以上の連続入院症例を対象とし、診療情報から入院前の介護サービス利用状況、ADL、認知機能等の高齢者総合機能評価(CGA; Comprehensive geriatric assessment)項目に加え、生活環境、栄養状態、フレイル、持参薬、入院中に要した医療行為、認知機能低下例においては精神心理学的症候(BPSD; Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)、プロブレムリストおよび退院時転帰、入院で要した医療費を収集するモデルシステムを開発し、データを収集した。個別データはエクスポート後、データベース化を行うためのプログラムをpythonを用いて開発し、合わせて集計・分析システムを開発した。 世界保健機関(WHO)による国際疾病分類が第10版(ICD-10)から第11版に変更が予定されていることに合わせ、プロブレムを両方の版にあてはめ、変換可能とした。プロブレムから合併症数をスコアリングし、Frailty indexを用いた障害蓄積型フレイル、チャールソン併存症スコア等の算出を行い、高齢患者のリスク評価を行う仕組みを構築、適用してデータ収集を継続した。退院時要約の標準規格であるHL7 CDAをもとに、急性期病院で用いられる主要な電子カルテ製品の退院時要約書式を調査し、収集可能な項目とデータ構造を整理した。さらに新たに開発されているHL7 FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resource)の開発議論に参加し、HL7 FHIRへの本研究成果の適用につき研究した。複数の協力医療機関において退院要約記載状況等を調査し、連携指標など数種のインディケーターを立案、病院間の比較分析ができるシステムを開発した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K10482
- 体系的課題番号 : JP19K10482