基本情報

所属
京都大学 大学院文学研究科 准教授
学位
博士(文学)(2020年3月 京都大学)

連絡先
otake.masami.4ckyoto-u.ac.jp
研究者番号
60884369
ORCID iD
 https://orcid.org/0000-0002-4314-0834
J-GLOBAL ID
201901018004131730
researchmap会員ID
B000357561

 東洋文献言語学を標榜して研究活動を行なっています。「現在観察することのできるデータから過去の出来事や状態をいかにして知ることができるか」を実証的に探究するのが私の年来の研究テーマです。
 中心的な課題は、近年までほとんど未解読であった10–12世紀の契丹文字文献を総合的に読み解き、そこに書かれた契丹語を復元・分析したり、そこに書かれた内容を読解したりする「文字解読」の作業です。これまでに取り組んできた研究内容は、契丹文字(特に契丹小字)の文字体系の復元・分析、契丹語の音韻・文法など言語構造の復元・分析、契丹語とモンゴル諸語との関係を探る比較言語学的研究、契丹文字文献に翻訳・引用される漢文古典籍や漢人典故の同定、契丹文字文献の記述と漢文史料の記述との対応づけ等々、多岐にわたります。
 近年は、契丹語の解読とも密接な関わりのある遼代の漢語音を中心に、中国北方での中近世間の漢語音の変遷を捉える漢語(中国語)音韻史の研究にも取り組んでいます。
 また最近では、契丹文字文献のみならず、契丹(遼)に関わる漢籍資料にも研究対象を広げています。具体的には、南宋末(13世紀後半)に編まれた葉隆礼『契丹国志』や元末(14世紀中葉)に纂修された正史の一つ『遼史』といった史料をめぐって、その編纂過程や版本・テキストの問題などを文献学的・書誌学的な側面から検討しています。


研究分野

  1

委員歴

  2

論文

  23

MISC

  2

書籍等出版物

  2
  • 日本漢字学会(編) (担当:分担執筆, 範囲:中国北方諸民族の漢字系文字(荒川慎太郎氏と共同執筆))
    丸善出版 2023年11月30日 (ISBN: 9784621308356)
  • 荒川正晴(責任編集), 冨谷至(責任編集), 宮澤知之, 丸橋充拓, 舩田善之, 井黒忍, 伊藤正彦, 金文京, 山崎覚士, 徳永洋介, 渡辺健哉, 川村康, 佐々木愛, 矢木毅, 大竹昌巳 (担当:分担執筆, 範囲:コラム 契丹文字墓誌が語るもの(199–200頁))
    岩波書店 2022年4月27日 (ISBN: 9784000114172)

講演・口頭発表等

  38

共同研究・競争的資金等の研究課題

  8