共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年4月 - 2020年3月

疑似白色LED光源の新規な演色性評価法の開発とその応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 吉村 由利香
  • ,
  • 大江 猛

課題番号
16K00807
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円

一般の白色LED照明は460nm付近のダイオードによる青色発光とこれを励起光とする黄色の蛍光を用いた白色光であり,これらのLED照明下における物体色の見え方は、従来の3波長型や連続白色光の光源と異なった特徴を持つ。照明器具では,物体色の見え方は代表的な8色相について試料光源と太陽光との見え方の差(演色評価数R)を求め,これを平均化した平均演色評価数(Ra値)で評価するが,LEDの演色評価数は,赤色の物体色(R9)が極端に低い値をとるなど,物体色の色相によって視感との間にズレを生じるとの報告がある。そこで,本研究では,疑似白色LED照明に適応可能な演色性の評価方法の構築とその応用を目的とする研究を行った。
H29年度の研究で、評価系を作成するためのデータとして,工業製品の色彩を企画する際の標準光源D65(相関色温度6500K)に色温度が近い白色LED(相関色温度6443K)を試験光源として用い、このLEDとD65光源下の色彩のズレについて詳細な分析を行った。これにより、D65光源による工業製品の企画色と、工場や店舗・自宅などのLED下で見た色彩のズレについて知見を得ることができた。
そこで、H30年度は、この色ズレを減少させることを目的に、LEDの分光分布と物体の色彩値の関係、LEDの分光分布による演色性評価数の変化について調べた。まず、上記のLED試験光源のスペクトル波形の460nm、550nmのピーク強度とピーク波長位置、ピーク幅をそれぞれデジタル的に変化させた。このデジタル加工したLEDスペクトルを光源とした物体色の色彩値(L*a*b*)を算出し、これと同じ相関色温度のCIE昼光下の色彩を基準色として色差(⊿E*ab)を計算した。次に、デジタル加工したLEDスペクトルの演色評価数を調べた。これら結果から、色ズレが少なく演色が高いLEDの分光分布について検討を行った。