地域住民に対し、慢性痛の有無、慢性痛への対処法、ペインクリニックの認知度などについてアンケート調査を行った。名古屋市内の全年齢層の男女を対象に、2017年10月6日〜2017年11月18日の期間に調査票の配布を行った。名古屋市立大学の学生、名古屋市立大学主催および名古屋市立東部医療センター主催の市民公開講座受講者、名古屋市緑区区民祭りの来場者を対象とした。調査票は1178枚配布し、回収は865枚であった(回収率73.4%)。日常生活に痛みを抱えている人の割合は45.4%で、ペインクリニックの認知度は40.1%であった。年代別の解析を行ったところ、若年者と高齢者での認知度が壮年者に比べ有意に低かった。痛みへの対処法としては、「我慢する」、「医療機関を受診する」、「市販薬の使用」の順に多く、代替医療の利用は少なかった。医療機関受診による症状の改善を期待する人の割合は63.4%であった。