高見 正道

【研 究】
__骨を溶かす破骨細胞（osteoclast）は分化、形態、機能いずれにおいても非常にユニークな特徴をもち、骨代謝の恒常性維持や癌や関節リウマチ、骨粗鬆症、歯周病などの病態に関わっています。私は、大学院生の時に破骨細胞に出会って以来、20年以上にわたりその興味深い性質の解明に取組んできました。これまでの主な研究成果には、破骨細胞に発現する新規遺伝子を発見し「OSCAR」と名付けたことや（J Exp Med. 195 (2): 201–9, 2002）、破骨細胞分化を制御する転写因子(IRF-8)を突きとめたこと（Nat Med. 15(9): 1066-71, 2009）などがあります。現在は、①最新の電子顕微鏡を使った破骨細胞の三次元構造解析 ②破骨細胞阻害薬が発生や成長に及ぼす作用 ③脂質代謝異常と破骨細胞の関係などについて研究をおこなっています。
【略 歴】
1998年 昭和大学 助手（歯学部 口腔生化学講座：須田立雄 教授）
2000年 米国留学
（Rockefeller大学/Howard Hughes医学研究所 助手, Pennsylvania大学 ポスドク）
2002年 帰 国
2004年 昭和大学 講師（歯学部 口腔生化学講座：上條竜太郎 教授）
2013年 昭和大学 教授（歯学部 歯科薬理学講座・薬理科学研究センター）
2018年 学校法人昭和大学執行役員・大学院歯学研究科長
現在に至る。