本研究では、具体的に以下の２つの課題に取り組んだ。１、琵琶湖漁業の「近世」から「近代」への質的変化の分析、２、明治初期における琵琶湖漁業の担い手についての具体的分析。１では、滋賀県内の各研究機関に所蔵されている漁業関連史料の収集・調査・分析をおこなった。これらの史料は、琵琶湖漁業研究の基礎資料となるものであり、史料集の刊本化を目指し準備をすすめている。２では、明治期の養魚技術発展に貢献した中川源吾に焦点をあて分析をおこなった。その成果の一部として『明治・大正期の中川源吾をめぐる史料と地域社会』と題した報告書を刊行した。