MISC

筆頭著者
2021年12月

研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査2020—オープンサイエンスとデータ駆動型研究の推進に向けた課題—

STI Horizon
  • 池内有為
  • ,
  • 林和弘

7
4
開始ページ
38
終了ページ
43
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.15108/stih.00277
出版者・発行元
文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、日本の研究者によるデータと論文の公開状況や課題を明らかにするために、2016年、2018年に続き、2020年にウェブ質問紙調査を実施した。回答対象は様々な分野・所属・職種・年齢で構成される約2,000名の科学技術専門家ネットワークであり、大学、企業、公的機関・団体に所属する研究者1,349名から回答を得た(回答率70.5%)。

現在、研究活動を行っている1,268名のうち、データについては44.7%、論文については80.1%が公開経験を有していた。データの公開率は分野による差が大きく、最大の地球科学で70.2%、最小の工学で27.7%であった。また、データの提供経験については71.2%の回答者が、公開データの入手経験については69.7%の回答者が経験を有しており、分野別のデータの公開・共有・入手経験には有意な相関がみられた。“データ公開に必要な資源の充足度”は経年的にやや改善されていたものの全体的に低く、人材については78.5%が、時間については72.8%が、資金については71.8%が、「不足」又は「やや不足」していると認識していた。データを公開することに対する懸念も依然として強く、引用せずに利用される可能性を89.8%が、先に論文を出版される可能性を80.9%が「問題」又は「やや問題」であると認識していた。助成機関等が要求するデータマネジメントプラン(DMP)の作成経験がある回答者は20.8%であった。データ形式の変換等、研究データ管理(RDM)を図書館員やデータキュレーターに依頼したいと考える回答者は41.1%であった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.15108/stih.00277
ID情報
  • DOI : 10.15108/stih.00277

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