論文

査読有り 筆頭著者
2020年3月

教育背景と看護実践能力との関連に関する文献検討 自記式質問紙調査を用いた研究結果の質的統合

聖路加国際大学紀要
  • 小山田 恭子
  • ,
  • 古山 亜紀

6
開始ページ
17
終了ページ
25
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(大学,研究機関等紀要)
出版者・発行元
聖路加国際大学

研究目的は1)専門卒看護師との比較における日本の大卒看護師の看護実践能力の特徴を記述し,教育背景と看護実践能力の関連性を把握すること,および2)調査対象とした研究論文で用いられていた研究手法の概要を記述することであり,医中誌Web等を用いた文献検討を行った。2003〜2017年に,(1)教育背景を独立変数,看護師の能力や患者アウトカムを従属変数とした研究である(2)相関関係や因果関係が検証されている(3)検出力が0.8以上と推定されることを抽出条件に文献を抽出し研究手法の概要と結果を質的に統合した。抽出条件(1)と(2)を満たす18論文の研究手法の概要では,有意抽出の標本が多く,すべてが自記式質問紙調査によるものであった。使用尺度は信頼性,妥当性を検証されたものが多かった。3条件を満たした8論文の結果からは,看護実践能力については,2論文が教育背景と能力の関連を報告する一方,5論文で臨床経験年数が看護実践能力に影響していることを指摘していた。基礎教育と看護実践能力の関連を検討するためには臨床経験年数の影響を除外する研究デザインや看護実践能力を客観的に測定する手法を用いて調査をする必要がある。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 2189-1591
  • 医中誌Web ID : U407310003

エクスポート
BibTeX RIS