2009年10月
オンライン固相抽出/電気化学検出法による核燃料再処理廃液中の微量ウランの迅速定量
分析化学
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- 巻
- 58
- 号
- 10
- 開始ページ
- 901
- 終了ページ
- 907
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.2116/bunsekikagaku.58.901
- 出版者・発行元
- The Japan Society for Analytical Chemistry
試料を注入するだけの簡便な操作で核燃料再処理廃液中の微量ウランを迅速に定量できるオンライン固相抽出/電気化学検出システムを構築した。3M硝酸濃度に調整した試料を本システムに導入し、U/TEVA$^{\textregistered}$樹脂を充填したカラムにウランを吸着捕集するとともに、共存元素を除去した。カラムに捕集したウランは、0.1M硝酸の通液により溶離し、フロー型電解セルに直接導入した。ウランの濃度は、U(VI)$\rightarrow$U(V)の還元反応による電流値を連続的に記録し、その電流ピーク高さと濃度の関係から求めた。ウラン導入量2.5$\mu$g(25$\mu$g mL$^{-1}$を0.10mL導入)に対する分析結果は2.5$\pm$0.025$\mu$g(n=5)であり、両者は調製値と良好に一致した。また、バックグラウンド電流値の標準偏差の3倍から求めた検出限界は56ngであり、1試料あたりの分析時間は約5分であった。本法を核燃料再処理施設における低放射性廃液試料に適用するために、ウランの添加回収実験を実試料に対して行ったところ、その回収率は、92\%$\sim$112\%と良好な結果が得られた。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2116/bunsekikagaku.58.901
- ISSN : 0525-1931
- CiNii Articles ID : 10025980396
- CiNii Books ID : AN00222633