基本情報

所属
徳島大学 大学院社会産業理工学研究部 教授
学位
理学博士(京都大学)

研究者番号
10221839
J-GLOBAL ID
200901057611747837
researchmap会員ID
1000031527

外部リンク

還暦を迎えました。人生をひと回りしたリスタートの意味で今後の研究目標をストラスブールで話しました:

Global analysis on the Painleve equations

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専門は「古典解析学」としています。主に18世紀から20世紀前半に生まれた古典的な解析学をもとにして,そこから現代的な数学のアイデアを引き出すことが主目標です。解析学に止まらず多くの数学のアイデアがEuler, Gauss, Riemann, Poincare, Hilbertらの数学から生まれてきたと思います。そうした数学は現代でもなお重要で,現代では忘れ去られたけれども大切な考え方もたくさんあります。
私は特にPainleve方程式を軸足の一つにおいて,古典解析学全体を見わたそうとしています。Painleve方程式を研究しようとした意味の一つには,19世紀終わりに三体問題が可積分ではないとわかった時に,「従来知られた函数では求積できないのなら新しい特殊函数をみいだして求積できる範囲を広げよう」と言う意識があったと思います。勝手な函数を持ってくるのではなく,「新しい特殊函数」と呼ぶに値する良い性質として「動く分岐点を持たない(Painleve性)」を持ってきたのです。こうした性質を持つ方程式を分類したのがPainleveらの仕事でした。
Painleve方程式の持つもう一つの性質としてモノドロミ保存変形があります。モノドロミは線型方程式の大域的性質を決定づける重要なデータですが,変形方程式を考えることで普通では計算が困難なモノドロミを決定することができます。今の私のテーマは,線型方程式の大域的性質(モノドロミ)と非線型方程式(Painleve方程式)の漸近解析を対応づけることです。微分方程式だけではなく差分方程式の場合にも拡張しようと試みているところです。

 


論文

  27

MISC

  27

書籍等出版物

  1
  • 大山 陽介 (担当:分担執筆, 範囲:2章「数学にかかる虹の橋」)
    大阪大学出版会 2002年6月

主要な講演・口頭発表等

  55

所属学協会

  2

共同研究・競争的資金等の研究課題

  33

その他

  2
  • 2016年12月 - 2016年12月
    Damien Davy氏の学位論文 "Spécialisation du pseudo-groupe de Malgrange et irréductibilité"の海外学位審査委員をつとめた https://tel.archives-ouvertes.fr/tel-01491008/
  • 2016年9月 - 2016年9月
    Anton Eloyの学位論文 "Classification et géométrie des équations aux q-différences : étude globale de q-Painlevé, classification non isoformelle et Stokes à pentes arbitraires"の学位審査委員をつとめた: http://thesesups.ups-tlse.fr/3376/