MISC

2004年

シロイヌナズナ Accelerated Cell Death 1(ACD1)は、フェオフォルビドaオキシゲナーゼをコードしている

日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
  • 平島 真澄
  • ,
  • 田中 亮一
  • ,
  • 佐藤 壮一郎
  • ,
  • 田中 歩

45
0
開始ページ
S134
終了ページ
S134
記述言語
英語
掲載種別
研究発表ペーパー・要旨(国際会議)
出版者・発行元
日本植物生理学会

フェオフォルビド<I>a</I>オキシゲナーゼ(PaO)は、クロロフィル分解系において、フェオフォルビド<I>a</I>に酸素を添加し、テトラピロール環を開環する反応を担う酵素である。この酵素の活性が阻害されると、植物は常緑化すると考えられている。また、PaOはフェレドキシンの還元力を利用したモノオキシゲナーゼであり、葉緑体の包膜に存在することが報告されている。我々はシロイヌナズナのゲノムデータベースを調べ、PaO遺伝子候補を3つ選出し、これらの遺伝子に対するアンチセンスRNA形質転換株を作成した。このうち<I>ACD1</I>(<I> Accelerated Cell Death 1</I>)のアンチセンス株(AsACD1株)を暗所で数日間生育させると、野生株ではほとんど蓄積しないフェオフォルビド<I>a</I>の蓄積が見られた。この結果は、<I>ACD1</I>がPaOであることを示唆している。暗所生育下でのこの株のクロロフィルの分解は、野生株とほぼ同程度行われていたことから、PaOの活性阻害は、シロイヌナズナにおいては、常緑化に直接結びつかないと考えられる。また、暗所の後再び連続光下で生育させると、AsACD1株の葉は白く退色し、枯死した。これは蓄積したフェオフォルビド<I>a</I>が光を受けて、活性酸素を発生させたためであると考えられる。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130006987370
Web of Science
https://gateway.webofknowledge.com/gateway/Gateway.cgi?GWVersion=2&SrcAuth=JSTA_CEL&SrcApp=J_Gate_JST&DestLinkType=FullRecord&KeyUT=WOS:000220592700529&DestApp=WOS_CPL
ID情報
  • ISSN : 0032-0781
  • CiNii Articles ID : 130006987370
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000391920614
  • Web of Science ID : WOS:000220592700529

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