2020年4月 - 2023年3月
魚類下垂体がもつ光受容能の分子機構の解明、その応用による内分泌系光操作技術の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
メダカ下垂体メラノサイト刺激ホルモン産生細胞には紫外光感受性タンパク質Opn5mが発現する。Opn5mノックアウトメダカと野生型メダカからそれぞれ下垂体を単離し、人工脳脊髄液中で光を照射する実験を行った。結果、野生型で見られる紫外光依存的なMSHの放出がOpn5mノックアウトメダカの下垂体では消失しており、メダカ下垂体における紫外光受容によるMSHの放出がOpn5mの働きによるものであることが明らかとなった。
青色光感受性タンパク質であるOpn3はメダカ下垂体のプロラクチン産生細胞とTSH産生細胞に発現する。プロラクチン(PRL)産生細胞に特異的にカルシウム感受性蛍光タンパク質GCaMPが発現するトランスジェニックメダカを作出し、解析を開始した。
メッセンジャーRNAの局在を組織学的な手法で多重染色して観察することにより、メダカ下垂体において光受容タンパク質の一種であるOpn5L1cが発現する細胞は、副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、PRL、MSH、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)を産生する細胞のいずれでもないことを確認した。
ホルモン産生細胞の光制御技術の開発のため、マウス下垂体LH/FSH産生細胞由来の細胞株であるLbT2を用いた実験を開始した。LbT2へメダカOpn5mとカルシウム感受性発光タンパク質イクオリンを遺伝子導入し、紫外光によって細胞内カルシウム濃度が上昇することを確認した。
青色光感受性タンパク質であるOpn3はメダカ下垂体のプロラクチン産生細胞とTSH産生細胞に発現する。プロラクチン(PRL)産生細胞に特異的にカルシウム感受性蛍光タンパク質GCaMPが発現するトランスジェニックメダカを作出し、解析を開始した。
メッセンジャーRNAの局在を組織学的な手法で多重染色して観察することにより、メダカ下垂体において光受容タンパク質の一種であるOpn5L1cが発現する細胞は、副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、PRL、MSH、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)を産生する細胞のいずれでもないことを確認した。
ホルモン産生細胞の光制御技術の開発のため、マウス下垂体LH/FSH産生細胞由来の細胞株であるLbT2を用いた実験を開始した。LbT2へメダカOpn5mとカルシウム感受性発光タンパク質イクオリンを遺伝子導入し、紫外光によって細胞内カルシウム濃度が上昇することを確認した。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K08885
- 体系的課題番号 : JP20K08885
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
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第126回日本解剖学会全国学術集会・第98回日本生理学会大会 合同大会 2021年3月30日