2018年6月
胸部単純X線画像を利用した骨粗鬆症のスクリーニング
医用画像情報学会雑誌
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- 巻
- 35
- 号
- 2
- 開始ページ
- 30
- 終了ページ
- 34
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 医用画像情報学会
近年、KumarとAnburajanは胸部X線画像に投影された鎖骨の皮質骨厚と鎖骨短軸幅に対する皮質骨厚の割合および年齢から全大腿骨近位部のBMDを推定し、正常骨密度群と低骨密度群に分類したとの結果を報告した。この報告の問題点として、皮質骨厚を測定する際に目視で行っているが、画像中の鎖骨の皮質骨と海綿骨の境界を目視で判断するのは非常に難しく、測定精度が低いものとなる。したがって、鎖骨の皮質骨厚測定は手動ではなく、画像処理技術を用いることによって定量的かつ再現性の高い方法で行う必要がある。そこで、胸部X線画像の鎖骨陰影の皮質骨厚を定量的に測定して腰椎・大腿骨のBMDを推定する手法を考案し、骨粗鬆症のスクリーニングを試みた。対象は、当院で2014〜2015年に胸部X線撮影とDXAによる骨密度検査の両方を2週間以内に行った124例(男性63例、女性61例)とし、DXAによる判定を基準として本手法の診断精度を算出した。結果、感度は73.8%、特異度は84.6%、陽性的中率は88.2%、陰性的中率は67.3%、正診率は78%であった。
- ID情報
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- ISSN : 0910-1543
- 医中誌Web ID : 2018299430