2020年
地表面に堆積する積雪のせん断抵抗力を考慮した斜面安定解析
日本森林学会大会学術講演集
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 131st
- 号
- 開始ページ
- 170
- 終了ページ
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.131.0_170
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
豪雪地域の山地斜面は冬季に数メートルの積雪に覆われる。この積雪は融雪地すべりの誘因になるが,その一方で固体積雪層のせん断抵抗力は地すべりの抑制力として働きうる。本研究では,積雪層のせん断抵抗力が地すべりに及ぼす影響を理解するため,積雪層を考慮した地すべりの三次元斜面安定解析をおこなった。地すべり土層の解析モデルは,調査地である新潟県伏野地すべりを反映して長さ120m,幅40m,土層厚5.0m,すべり面勾配7.0°の単純な直線形状で作成し,地下水位はすべり面からの高さの2/3を一様に与えた。このときの斜面安全率が1.00となるように,すべり面の内部摩擦角に8.0°,粘着力に3.0kN/m2を与えたのち,厚さ3.1mの積雪層を面的に載荷させた。積雪層のパラメータは現地測定で得られたせん断強度7.9kN/m2(粘着力として設定した),積雪密度437kg/m3である。積雪層を載荷させた結果,安全率は1.135まで上昇した。このことから,積雪層のせん断強度は地すべりの抑制力として十分な効果を発揮することが示された。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.11519/jfsc.131.0_170
- ISSN : 2187-6576
- J-Global ID : 202002237568584117
- CiNii Articles ID : 130007880566
- CiNii Research ID : 1390566775154990208