2019年9月
福島第一原子力発電所近傍における地衣類中の放射性Cs含有粒子の電子顕微鏡分析
Environmental Radiochemical Analysis VI
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- 開始ページ
- 58
- 終了ページ
- 70
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1039/9781788017732-00058
福島第一原子力発電所事故由来の放射性セシウム微粒子(CsMP)の物理化学特性を統計的に調べるには、効率的なCsMPの収集と単離が求められる。本研究では、大気中浮遊粒子を捕捉する性質を持つ地衣類と、電子顕微鏡分析を用いた分析法を確立した。地衣類の過酸化水素による分解と、FE-EPMAの自動粒子解析システムを組み合わせることで、その他多くの鉱物等粒子中からCsMPを効率的に検出することができた。また、単離された粒子の元素組成や放射能は、分解処理の影響を受けていないことが示された。更にFE-EPMAによる二次元元素分析結果から、いくつかの粒子において不均一な元素分布(SnやFe, Crなど)が見られた。このように本法は、粒子の特性傾向を統計的に把握するため、多くの粒子分析を行う際に有効と期待される。
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- DOI : 10.1039/9781788017732-00058