論文

2019年3月

カテーテル穿刺部位から発症を繰り返し死に至ったガス壊疽の1例

形成外科
  • 吉田 智香子
  • ,
  • 山城 薫
  • ,
  • 井川 祐一
  • ,
  • 岸邉 美幸
  • ,
  • 島田 賢一

62
3
開始ページ
311
終了ページ
317
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
克誠堂出版(株)

50歳男。左前腕の膿瘍を主訴とした。ネフローゼ症候群に対するステロイド内服治療中に右前腕と手背、左前腕に次々と広範なガス壊疽を発症した。いずれも局所・全身的抗菌剤で管理したが、左前腕の発症1ヵ月後に左大腿部に水疱を認め、CTにて左大腿から下腿の皮下と筋肉内にガス像を確認した。全身状態は急速に増悪し、カテーテル刺入部からの感染を契機としたガス壊疽と診断してデブリードマン、皮膚切除および植皮、人工真皮の貼付などの処置を行うも、敗血症ショックで死亡した。起因菌はいずれもエンテロバクターエロゲネスで、抗菌剤やγグロブリンの全身投与にもかかわらずガス壊疽を繰り返し、症状が増悪したことから、本症例は極めて重篤な免疫不全状態にあったと考えられた。

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/default/link?pub_year=2019&ichushi_jid=J00398&link_issn=&doc_id=20190301120009&doc_link_id=1523106605363869184&url=https%3A%2F%2Fcir.nii.ac.jp%2Fcrid%2F1523106605363869184&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
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ID情報
  • ISSN : 0021-5228
  • 医中誌Web ID : 2019214154

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