2016年12月
中心静脈カテーテル留置が原因と考えられる肺血栓塞栓症を合併した熱傷例
熱傷
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- 巻
- 42
- 号
- 5
- 開始ページ
- 253
- 終了ページ
- 258
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本熱傷学会
症例は47歳、男性。塗料を熱する釜から蒸気を浴びて全体表面積(TBSA)15%のII度熱傷を受傷して来院した。来院後、救急処置室において大腿より中心静脈カテーテルが留置されたのち、当科入院となった。床上安静のうえ、熱傷創に対してはbFGF製剤を使用して保存的に加療した。第3病日に中心静脈カテーテルを抜去し、立位でシャワー浴を行ったところ、6時間後に急激な動脈血酸素飽和度(SpO2)低下を認めた。造影CTを撮影したところ肺動脈主幹部に血栓を認め、肺血栓塞栓症と診断した。肺血栓塞栓症に対しては床上安静とし、ヘパリン、ワーファリンによる抗凝固療法を行った。第10病日で歩行可能となり、第25病日の時点で退院となった。中心静脈カテーテルの留置先として大腿静脈を選択する際は、血栓症のリスクを十分に考慮すべきと考えられた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0285-113X
- eISSN : 2435-1571
- 医中誌Web ID : 2017129846