論文

2023年5月

中足骨に発生し,骨折を生じた骨膜ガングリオンの1例

日本形成外科学会会誌
  • 竹内 一博
  • ,
  • 小室 明人
  • ,
  • 鳥居 祐希
  • ,
  • 古木 遥
  • ,
  • 川瀬 麻依子
  • ,
  • 井川 祐一

43
5
開始ページ
286
終了ページ
293
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本形成外科学会

症例は48歳女性で、左足部の疼痛と腫脹を主訴とした。保存的加療にて疼痛は一旦軽快したが、1ヵ月前から再度増悪した。単純X線では左第2中足骨の変形を認め、MRIでは第2中足骨足底側に近接してT1強調で低信号、T2強調で高信号を呈し、境界明瞭で内部に隔壁構造を伴う嚢胞性腫瘤を認めた。第2中足骨は骨髄浮腫の状態であり、第2中足骨足底側で中足骨骨折を伴った嚢胞性病変と判断した。全身麻酔下に足底腱膜と母趾内転筋を切開し、周囲の骨膜を含めて腫瘤を分割切除して摘出し、病理組織学的に左第2中足骨に生じた骨膜ガングリオンと診断した。術中所見から第2中足骨は骨癒合していたため、術後1ヵ月までは免荷装具などは使用せずゆっくりとした踵歩行とし、術後2ヵ月からヒールのない靴で接客販売業に復帰し、術後4ヵ月でヒールのある靴で仕事に従事できるようになった。術後13ヵ月時点で再燃なく、CTでも再発を認めていない。

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/default/link?pub_year=2023&ichushi_jid=J01068&link_issn=&doc_id=20230606200007&doc_link_id=1390014868194246528&url=https%3A%2F%2Fcir.nii.ac.jp%2Fcrid%2F1390014868194246528&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_2.gif
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ID情報
  • ISSN : 0389-4703
  • eISSN : 2758-271X
  • 医中誌Web ID : 2023221539

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