共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

非薬物的介入を行っても効果が得られない難治性膝痛を有す高齢者の個人特性の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  

課題番号
20K11230
体系的課題番号
JP20K11230
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究は、非薬物的介入を行っても効果が得られない難治性膝痛を有す高齢者の個人特性を解明することを目的としている。そのために、システマティックレビュー、基礎的研究、介入研究を計画していた。
システマティックレビューについては、集団教育、歩容修正、非接触・非対面での非薬物的介入が膝痛に及ぼす効果を調べ、その結果をまとめ、計3編の研究論文を国際誌に投稿した。集団教育に関するシステマティックレビューでは、個別化された指導がなくても、運動を含む集団教育は膝痛を有意に緩和させるというエビデンスを確認できた。歩容修正に関するシステマティックレビューでは、膝痛に及ぼす効果を支持するだけの質の高いエビデンスは確認できなかったが、足部に注目した歩容修正には臨床的に意味のある変化をもたらす可能性が示された。非接触・非対面での非薬物的介入に関するシステマティックレビューでは、身体活動を高めるような教育的介入によって、膝痛が緩和されるというエビデンスを確認できた。これら3編とは別に、膝痛の要因になりうる膝蓋大腿関節症の診断精度のシステマティックレビュー1編を国際誌に投稿し、こちらの研究論文はアクセプトされた。
基礎的研究については、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大に配慮し、2022年度に延期した。
介入研究については、2020年度に続き、2021年度も、膝痛を有す高齢者を対象にして、痛み教育、歩容修正、有酸素運動から構成される非薬物的介入プログラムを12週間実施した。複数の会場でプログラムを実施し、2021年度末までに50名以上の高齢者が参加した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K11230
ID情報
  • 課題番号 : 20K11230
  • 体系的課題番号 : JP20K11230