2020年4月 - 2024年3月
火山灰のシステマティックス構築に基づく噴火推移と火道進化過程の関係解明研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究では,火山噴火推移に伴う火山灰色の変化をもとに,より詳細な多項目データから「火山灰のシステマティックス」を構築し,マグマ供給系・火道周辺環境の進化過程と噴火推移の関係解明をめざしている.具体的には,①大量の測色データが得られる火山灰試料に対し,マグマの結晶化や酸化,変質などの素過程に対応する変数を整理し,システマティックスを構築する(この際,従来は時間を要した岩石組織解析などの迅速化,新規項目導入による多変量化推進).一方,②この手法を連続採取試料に適用し,多変量時系列解析からマグマ供給系や火道環境の進化過程の理解を進める(この際,統計数理手法に基づく情報抽出・モデルを構築).
初年度から6つの中目標・計画を策定し(①-1~3,②-1~3),研究を開始した.本年度は,①-2:大量連続試料データから,より高度な解析を要する「選抜試料」を抽出するスキーム構築について,これまでに開発した迅速画像解析プログラムを用いて,火山灰粒子の結晶度や形態による分類・選別を行った.①-3:異なる火山での共通指標導出については,諏訪之瀬島火山1813年噴火および2020年以降の活動に上記反射電子画像の解析プログラムを同一基準で導入・評価を行ったほか,新たに顕微可視分光法を用いて,諏訪之瀬島および新燃岳2018年火山灰粒子試料について定量記載することで,客観的粒子種分類を行った.
残り3つの中期計画は,来年度以降の着手予定であったが,全体の進捗状況をみて一部を前倒しで進めた.すなわち,②-1:連続試料から得られた上記の連続時系列データと地球物理学的データとの相関解析に向けて,近年得られたデータの整理を行った.②-2:マグマ供給系や火道周辺環境を考慮した火道モデルの構築については,今後,より定量的な検証を行うべき初期モデルとして,石基ガラス組成の時間推移に基づく物質科学的モデルの提案を行った.
初年度から6つの中目標・計画を策定し(①-1~3,②-1~3),研究を開始した.本年度は,①-2:大量連続試料データから,より高度な解析を要する「選抜試料」を抽出するスキーム構築について,これまでに開発した迅速画像解析プログラムを用いて,火山灰粒子の結晶度や形態による分類・選別を行った.①-3:異なる火山での共通指標導出については,諏訪之瀬島火山1813年噴火および2020年以降の活動に上記反射電子画像の解析プログラムを同一基準で導入・評価を行ったほか,新たに顕微可視分光法を用いて,諏訪之瀬島および新燃岳2018年火山灰粒子試料について定量記載することで,客観的粒子種分類を行った.
残り3つの中期計画は,来年度以降の着手予定であったが,全体の進捗状況をみて一部を前倒しで進めた.すなわち,②-1:連続試料から得られた上記の連続時系列データと地球物理学的データとの相関解析に向けて,近年得られたデータの整理を行った.②-2:マグマ供給系や火道周辺環境を考慮した火道モデルの構築については,今後,より定量的な検証を行うべき初期モデルとして,石基ガラス組成の時間推移に基づく物質科学的モデルの提案を行った.
- ID情報
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- 課題番号 : 20H01986
- 体系的課題番号 : JP20H01986
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
4-
IAVCEI2023, Scientific assembly 2023年2月2日
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日本火山学会秋季大会 2022年10月17日
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日本地球惑星科学連合2022年大会 2022年5月26日
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日本火山学会秋季大会 2021年10月21日