2018年12月
人-ロボット間の対話における音声基本周波数の同調がストレス緩和作用に与える影響
知能と情報
- ,
- 巻
- 30
- 号
- 6
- 開始ページ
- 832
- 終了ページ
- 839
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.3156/jsoft.30.6_832
近年,ロボットとのふれあいを通して精神的な癒しを与えるロボット・セラピーが注目を集めている.ロボット・セラピーに使用されるセラピーロボットは,簡易な音声反応をするものが多い.本稿では,そのようなロボットに対し同調傾向の考え方を導入し,コミュニケーション活性時に最も強く同調する基本周波数を直前のユーザの発話音声の基本周波数と同調させることによる心理的・生理的ストレス緩和作用への影響を,評価実験を通して検証した.その結果,応答音声の基本周波数をユーザの発話音声の基本周波数に同調させた方が,得られる疲労の緩和と活気の向上作用,α波の含有率増進作用が有意に高いことを確認した.逆に,応答音声の基本周波数をユーザの発話音声の基本周波数とは無関係にランダムに調整させた方が,混乱の緩和作用が有意に低いことを確認した.したがって,応答音声の基本周波数は,ランダムに調整するのではなく,発話音声の基本周波数に同調するよう調整した方が,心理的・生理的ストレス緩和作用を引き出すことができると言える.
- リンク情報
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- DOI
- https://doi.org/10.3156/jsoft.30.6_832 本文へのリンクあり
- ID情報
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- DOI : 10.3156/jsoft.30.6_832