2020年4月 - 2023年3月
肺動静脈奇形に対する塞栓術後の新たな画像診断:造影剤を使用しない非侵襲的血流評価
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
- 課題番号
- 20K08002
- 体系的課題番号
- JP20K08002
- 担当区分
- 研究分担者
- 配分額
-
- (総額)
- 4,290,000円
- (直接経費)
- 3,300,000円
- (間接経費)
- 990,000円
- 資金種別
- 競争的資金
肺動静脈奇形に対するコイル塞栓術後の再開通は、脳梗塞の原因となるため、その診断は重要である。私たちは、Time resoloved MR angiography (TR-MRA)という正診率の高い新たな診断方法を開発し世界に先駆けて報告した。しかし、これは造影剤を静脈注射する方法であり、有害事象を生じる可能性があった。そこで本研究では、正確に診断できる非造影MRAの撮影方法を樹立し、肺動静脈奇形に対する塞栓術後の非侵襲的な再開通の診断方法を確立する。
本研究における研究実施計画書を作成し、研究倫理審査委員会の承認を得た。次に、ファントム実験のための脈動ポンプを購入し、初期実験を行った。この結果、脈動ポンプを使用すれば、肺動脈の血流を十分に再現できることが明らかとなった。ファントムの作成に必要な機材も購入済みであり、今後、どのようなファントムが適切であるかを検証し、ファントム作成に取り組む。ファントムが作成されれば、上記の脈動ポンプと組み合わせ、ファントムの本実験を行う。その後、さらに検証を重ね、ファントムを用いたMRAの撮影実験を行い、至適プロトコールを構築していく。次の段階として、コイルをファントム内に留置し、仮想の塞栓後の肺動静脈奇形モデルおよび再開通を生じた肺動静脈奇形モデルを作成し、再発診断への応用の可能性を検討する。
一方、これまでの経験をもとに非造影MRAのプロトコールを作成・ブラッシュアップし、これまでに3例の肺動静脈奇形の塞栓術前の症例にて撮影を実施した。いずれも問題なく検査を完遂することができた。結果として、造影剤を使用するTime resoloved MR angiography (TR-MRA)との比較では、3例中2例は、非造影MRAの画像はTR-MRAの画像に比し、優位に不良であった。これは、患者の年齢や呼吸状態により息止めが十分に得られず、画質に影響したものと考えられる。一方、残りの1例では、TR-MRAに遜色のない画像が得られた。これにより条件が整えば、非造影でも十分な画像が得られる可能性が示唆された。
今後はファントム実験を進め、至適プロトコールを探るとともに、臨床にて症例集積し、さらなるデータの集積に努める。
予定通り、脈動ポンプを購入し、これを使用した初期実験に成功することができた。
また、臨床でも3例に非造影MRAを安全に施行でき、安全性・実行可能性が示唆された。
引き続きファントム実験を重ねるとともに、臨床にてデータ集積を続ける。
本研究における研究実施計画書を作成し、研究倫理審査委員会の承認を得た。次に、ファントム実験のための脈動ポンプを購入し、初期実験を行った。この結果、脈動ポンプを使用すれば、肺動脈の血流を十分に再現できることが明らかとなった。ファントムの作成に必要な機材も購入済みであり、今後、どのようなファントムが適切であるかを検証し、ファントム作成に取り組む。ファントムが作成されれば、上記の脈動ポンプと組み合わせ、ファントムの本実験を行う。その後、さらに検証を重ね、ファントムを用いたMRAの撮影実験を行い、至適プロトコールを構築していく。次の段階として、コイルをファントム内に留置し、仮想の塞栓後の肺動静脈奇形モデルおよび再開通を生じた肺動静脈奇形モデルを作成し、再発診断への応用の可能性を検討する。
一方、これまでの経験をもとに非造影MRAのプロトコールを作成・ブラッシュアップし、これまでに3例の肺動静脈奇形の塞栓術前の症例にて撮影を実施した。いずれも問題なく検査を完遂することができた。結果として、造影剤を使用するTime resoloved MR angiography (TR-MRA)との比較では、3例中2例は、非造影MRAの画像はTR-MRAの画像に比し、優位に不良であった。これは、患者の年齢や呼吸状態により息止めが十分に得られず、画質に影響したものと考えられる。一方、残りの1例では、TR-MRAに遜色のない画像が得られた。これにより条件が整えば、非造影でも十分な画像が得られる可能性が示唆された。
今後はファントム実験を進め、至適プロトコールを探るとともに、臨床にて症例集積し、さらなるデータの集積に努める。
予定通り、脈動ポンプを購入し、これを使用した初期実験に成功することができた。
また、臨床でも3例に非造影MRAを安全に施行でき、安全性・実行可能性が示唆された。
引き続きファントム実験を重ねるとともに、臨床にてデータ集積を続ける。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 20K08002
- 体系的課題番号 : JP20K08002