2009年 - 2010年
干渉効果を用いた共振器型自由電子レーザーの狭帯化
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
本研究は、加速器からの高エネルギー電子ビームを用いた中赤外域自由電子レーザーの狭帯化法として、光の干渉性を利用した手法を研究するとともに、ビームスプリッタを用いた、中赤外域自由電子レーザー光の新しい取り出し法を試みるものである。当該年度においては、前年度に判明したビームスプリッタ表面での光のロスを補填する必要性から、KU-FEL装置の光共振器に、日本原子力研究開発研究機構で使用していた、周期33mmで周期数52、K値1.5~0.1のアンジュレータを譲り受け、これをKU-FELに設置するための光共振器の最適化を行った。
具体的には
(1) 共振器からのレーザー取り出しのためのカップリングホールについて、現在の直径2.0mmから1.0mmへ変更する事で、5.7μmのFEL発振において、取り出し出力が80%程度に低下するもののゲインが9%ほど上昇する事が分かった。
(2) ミラー曲率の検討のために共振器の安定化パラメータgの最適化を行い、0.75での最適解を得た。更にビームウェスト位置の最適化を行い、ミラーの曲率を上流側2946mm、下流側2456mmを得た。
(3) 数値計算による手法の確立を目指し、当研究グループで開発した、共振器型FELの増幅・発振に関する計算コードの拡張を行い、光回折による損失計算に関し、より柔軟な取り扱いが可能となった。
具体的には
(1) 共振器からのレーザー取り出しのためのカップリングホールについて、現在の直径2.0mmから1.0mmへ変更する事で、5.7μmのFEL発振において、取り出し出力が80%程度に低下するもののゲインが9%ほど上昇する事が分かった。
(2) ミラー曲率の検討のために共振器の安定化パラメータgの最適化を行い、0.75での最適解を得た。更にビームウェスト位置の最適化を行い、ミラーの曲率を上流側2946mm、下流側2456mmを得た。
(3) 数値計算による手法の確立を目指し、当研究グループで開発した、共振器型FELの増幅・発振に関する計算コードの拡張を行い、光回折による損失計算に関し、より柔軟な取り扱いが可能となった。
- ID情報
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- 課題番号 : 21656017
- 体系的課題番号 : JP21656017