2001年 - 2002年
窒化チタン複合改質膜によるアルミニウム合金の無潤滑加工工具の性能向上
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究は、窒化チタン複合改質膜をアルミニウム合金の無潤滑加工金型・工具へ応用することを目指して、被膜のしゅう動性能評価を行い、複合改質膜の性能向上を図るものである。得られた主な成果は以下のとおりである。
(1)大気中の無潤滑しゅう動試験では、被膜にチッピングとスクラッチングが発生し、摩耗により寿命に至る。
(2)窒素中の無潤滑しゅう動試験では、しゅう動面にアルミニウム合金の移着が生じ、被膜はほとんど摩耗しない。しかし、あるすべり距離に達した時点で、損傷が発生し、その後急速に拡大して寿命に至る。
(3)基材にプラズマ光輝窒化処理を行い、イオンプレーティングによりTiN被膜を形成した複合表面改質を行うことにより、窒化処理材に比べて摩耗が約80%減少する。
(4)基材の窒化処理後に焼戻し処理を行うことにより膜寿命がさらに約2倍に向上する。
(5)窒化処理後に焼戻し処理を施した場合の被膜寿命は、窒化層深さが70μm以上の場合にはバイアス値の最適化により約30%の寿命延長が認められる。
(6)窒化処理後に焼戻し処理を行わない場合、製膜時のバイアス値、窒化層深さの変化による寿命延長の効果は認められない。
(1)大気中の無潤滑しゅう動試験では、被膜にチッピングとスクラッチングが発生し、摩耗により寿命に至る。
(2)窒素中の無潤滑しゅう動試験では、しゅう動面にアルミニウム合金の移着が生じ、被膜はほとんど摩耗しない。しかし、あるすべり距離に達した時点で、損傷が発生し、その後急速に拡大して寿命に至る。
(3)基材にプラズマ光輝窒化処理を行い、イオンプレーティングによりTiN被膜を形成した複合表面改質を行うことにより、窒化処理材に比べて摩耗が約80%減少する。
(4)基材の窒化処理後に焼戻し処理を行うことにより膜寿命がさらに約2倍に向上する。
(5)窒化処理後に焼戻し処理を施した場合の被膜寿命は、窒化層深さが70μm以上の場合にはバイアス値の最適化により約30%の寿命延長が認められる。
(6)窒化処理後に焼戻し処理を行わない場合、製膜時のバイアス値、窒化層深さの変化による寿命延長の効果は認められない。
- ID情報
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- 課題番号 : 13650154
- 体系的課題番号 : JP13650154