2002年
内湾における音響散乱強度と動物プランクトンの現存量との関係
海の研究
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- 巻
- 11
- 号
- 2
- 開始ページ
- 273
- 終了ページ
- 284
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.5928/kaiyou.11.273
- 出版者・発行元
- The Oceanographic Society of Japan
安芸灘(瀬戸内海)の奥ノ内湾において,海底に2種類のADCP(300 kHz,500 kHz)を設置し後方散乱強度(BS)を求め,同時に動物プランクトンの現存量について採集調査を行った。動物プランクトンの個体数はカイアシ類が62~85%と多かった。プランクトン密度は,下層では昼間の12,000 indiv.m-3から深夜の3,000 indiv.m-3に減少した。また,深夜の上層の密度は7,000 indiv.m-3と下層より多かった。この変化は動物プランクトンの日周鉛直移動が原因と考えられる。BSも日周変動を示し,昼夜の差は4~6 dB(300 kHz)と2~6dB(500 kHz)あり,この差が日周鉛直移動する動物プランクトンの寄与と考えられる。ポンプ採集した体長2.5mm以上の動物プランクトン密度とBSとの相関係数は0.835と0.757であり,さらにバイオマス(炭素量)は0.926と0.943もの高い相関が得られ,BSから動物プランクトンの現存量を推定することができると考えられた。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.5928/kaiyou.11.273
- ISSN : 0916-8362
- ISSN : 2186-3105
- CiNii Articles ID : 110003368455