共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

労働力編成における外国人の役割と農業構造の変動ー国内農業地域と韓台米英との比較ー

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

課題番号
18H02293
体系的課題番号
JP18H02293
配分額
(総額)
16,900,000円
(直接経費)
0円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

2019年度は国内調査として群馬県南牧村・青森県青森市・広島県尾道市ほか計12回、海外調査としてベトナム1カ国、科研研究会の有識者招聘4回を行った。国内諸調査では、これまで外国人農業労働力調達の中心であった外国人技能実習制度の活用現況に加え、新制度である「特定活動(特区)」「特定技能」制度の活用現況・見込み、ないし先進的経営にみられはじめている「技術・人文知識・国際業務」ビザ取得者受入れの現況を確認した。これら諸調査によって、(1)先進的経営・大規模雇用型経営では、経営内の職位職階構成に応じて、様々な外国人労働力調達制度を活用しようとしていること。よって日本人を含め、外国人労働力を雇用する農業経営の労働力構成のあり方について研究が必要となっていること、(2)多様な外国人労働力調達制度に対して中間団体(実習制度の監理団体や特定技能制度の登録支援団体、人材派遣企業など)の役割が複雑化し、地域によっては多様な制度を十分に活用しきれていないこと、(3)外国人労働力調達制度が多様化し拡充された一方、必ずしも優れた外国人農業労働力が訪日するようになった訳ではなく、競合国の現況のほか、送出国内の構造的問題をクリアしなければ制度拡充の十分な効果は得られにくいこと、などが理解された。海外調査では、2020年度に予定するベトナム農村調査に向けた試験的事例調査のほか、ベトナム国家農業大学をはじめとした研究機関、送出機関等を訪問し、20年度農村調査に向けた準備交渉を行ったほか、現地労働事情等の確認を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H02293
ID情報
  • 課題番号 : 18H02293
  • 体系的課題番号 : JP18H02293