2018年7月
生体内組織形成術(IBTA)による大動脈弁再建術の開発
日本心臓血管外科学会雑誌
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- 巻
- 47
- 号
- 4
- 開始ページ
- xxix
- 終了ページ
- xxxiii
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (NPO)日本心臓血管外科学会
バイオシート作製用鋳型を成ヤギの皮下に埋植し2〜3ヵ月後に摘出して得たバイオシートから宿主大動脈弁輪の大きさに合わせてリーフレット形状に切り出したものを用いて同ヤギに対し体外循環・心停止下で大動脈弁再建術を行い、グルタルアルデヒド処理をした自己心膜を用いた場合と比較した。バイオシートの厚さと大動脈弁口通過最高血流速度(Vmax)は相関を認め、術後のVmaxは経過とともに低下傾向を認めた。移植弁の可動性はバイオシート、自己心膜ともに術後から良好であり、弁逆流はnone〜mildで推移した。術後3ヵ月時点でバイオシートは組織学的に弁輪部での完全な癒合、バイオシート内への細胞侵入など自己心膜とは異なる反応を呈した。術後6ヵ月では肉眼的にバイオシートはnative弁と酷似した形態となり、組織学的にはαSMA陽性細胞が弁尖方向に増生し、左室流出路側を中心に弾性線維による層形成を認め、さらに自己弁化していた。
- ID情報
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- ISSN : 0285-1474
- eISSN : 1883-4108
- 医中誌Web ID : 2018317151