2005年4月 - 2007年3月
太陽磁気活動の地球気候への影響評価:北極振動を糸口にして
萌芽研究 科学研究費助成事業 萌芽研究
- 配分額
-
- (総額)
- 2,200円
- (直接経費)
- 0円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
北極振動指数と、太陽磁気活動の指標aa指数との間には、顕著な関係が見られるが、その関係は複雑である。北極振動自体の機構も明確ではないので、本年度は関連する情報の収集を図り、研究の将来的見通しを得ることを試みた。また、北極振動の気候影響が大きいことを考慮して、気候変化が生態系に与える影響評価のため、生態系の回復性等の基礎的検討も併せて行った。
1.過去気候変動が太陽磁気活動変化で解釈できる新規可能性。周辺集落の盛衰を決定付けたアフリカ東部のナイバシャ湖の水深の変動は、宇宙線由来の^<14>C量変化と良く対応し、太陽光度の変化で議論されてきたが、太陽光度変動が小さい可能性は高く、降水量の大きな変化は説明できそうもない。しかし以下のように、北極振動を介する機構は可能と思われる。気温変化と北極振動指数の相関の空間的分布は、北極を中心とした四重極子型を示し、シベリア等で強い正の相関、グリーンランド等で強い負の相関
1.過去気候変動が太陽磁気活動変化で解釈できる新規可能性。周辺集落の盛衰を決定付けたアフリカ東部のナイバシャ湖の水深の変動は、宇宙線由来の^<14>C量変化と良く対応し、太陽光度の変化で議論されてきたが、太陽光度変動が小さい可能性は高く、降水量の大きな変化は説明できそうもない。しかし以下のように、北極振動を介する機構は可能と思われる。気温変化と北極振動指数の相関の空間的分布は、北極を中心とした四重極子型を示し、シベリア等で強い正の相関、グリーンランド等で強い負の相関