論文

2008年

オオムギ網斑病菌とオオムギ斑葉病菌のrDNA-IGS領域のPCR-RFLP解析による識別

福岡県農業総合試験場研究報告
  • 菊原賢次
  • ,
  • 石井貴明

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開始ページ
17
終了ページ
21
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
福岡県農業総合試験場

形態が酷似した近縁種であるオオムギ網斑病菌Pyrenophora teresとオオムギ斑葉病菌P.gramineaを識別するため、分子遺伝学的手法で解析を行った。国内の西南暖地を中心とした地域から両種の菌株を収集し、rDNA-IGS領域をPCRで増幅させ、増幅産物の長さを比較した。P.teresは約4kbpと約4.4kbpの2つのグループに、P.gramineaは約3.8kbpの1つのグループに類別された。これらの増幅産物を6塩基認識制限酵素Apa I、Bgl II、Dra I、EcoR V、Hind III、Sac Iで処理したRFLPパターンは、rDNA-IGS領域の増幅産物長で類別されたグループ間で同一であった。4塩基認識制限酵素Alu Iで増幅産物を処理したRFLPパターンは、P.teresに属する2つのグループとP.gramineaに属する2つのグループに類別された。以上のように、rDNA-IGS 領域のRCR-RFLP解析はP.teresとP.gramineaを識別する有効な手段であった。一方、国外におけるP.graminea の一部では、本研究のPCR-RFLP解析でP.teresと類似するものが存在しており、これらを含めると、PCR増幅産物をDra Iで処理したRFLPパターンが、両種をより明確に判別することができた。

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  • ISSN : 1341-4593
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  • CiNii Books ID : AN10485504

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