2018年
北山杉と木羽のデザイン会議の活動を通した北山林業と鞍馬地域の協働
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 129
- 号
- 0
- 開始ページ
- 843
- 終了ページ
- 843
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.129.0_843
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
<p>京都には、身近な森林資源を使った伝統産業や祭礼が数多く存在する。一方、森林資源をめぐる自然、社会環境は変化し、森林資源の調達、加工が困難になってきている。北山杉と木羽のデザイン会議は、京都を代表する北山杉の磨丸太や京都三大奇祭の一つである鞍馬の火祭りに使用される木羽に焦点をあて、それらの伝統をふまえながらも、将来に向けた提案となるような新しいモノづくりに取り組んできた。鞍馬の火祭りとは940年の由岐神社大明神御遷宮の時から鞍馬の住民が守り続けてきた由岐神社の例祭であり、祭礼の際には大小合わせて数100本の松明が燃やされ、松明には木羽というスギを柾目(まさめ)に沿って薄く割った材が使われる。それは職人の手によって一枚ずつ材を剥ぐことによってつくられ、木材の繊維を傷つけず材料を長持ちさせる伝統技術の1つであるが、今日では杉を使った木羽はほとんど使われなくなり、合板で作られた木羽が使われている。本報告では、木羽の価値を見直し、伝統を守り続けるために、新たな鞍馬の火祭りと北山杉の繋がりを具現化した一連の取り組みを通し、協働による森林文化継承の可能性を議論する。</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.129.0_843
- CiNii Articles ID : 130007376468